ハイチは西インド諸島にあり、ドミニカ共和国とともにイスパニオーラHispaniola島に位置し、島の面積の3分の1を占めています。ハイチの国土の3分の2は山地で、残りは峡谷、平地、台地から成ります。
ハイチの歴史はスペイン、そしてフランスとの独立抗争に特徴づけられます。フランスの占領下で、ハイチは有数のサトウキビの産地となりました。支配国への反乱に勝利し独立を勝ち取ります。ジャン・ジャック・デサリーヌJean Jacques Dessalinesのもとで、アラワクArawak語のハイチという国名となり、世界初の黒人政権による共和国となりました。宗教的には、ハイチはローマ・カトリックが多数を占めますが、少なくとも国民の半数は、諸外国により植民地化されるはるか以前から続くヴードゥー教信仰を今に伝えています。
独立以来今日に至るまで、結局のところハイチは、独裁政権と反乱の連続で、政体は民主政治と独裁政治の間を行ったり来たりしています。ハイチはまた最初にエイズの流行が起きた国のひとつであり、人口の多さにより、国民の多くはいまだに検査を受けずにいます。ハイチは世界的にも最も人口密度の高い国のひとつで、国の現状は、自然災害が引き起こした荒廃と不安定な政情のただ中にあります。しかし、これらの混沌にも関わらず、ハイチは偉大な芸術の国であり、緑豊かな森林に囲まれ、宗教心、ユーモア、そして情熱にあふれた人々の住む国でもあります。
国家に今日の混沌をもたらした一連の出来事が起きる以前は、ハイチはカリブ海諸国のなかでも有数の観光地となるべく知名度をあげていました。長く伸びるビーチ、美しい水平線、塩水湖や滝、森林、広大な山地が広がります。現在は政治的混乱のなかにあり、米国の援助を受けながらも、ハイチの観光産業は、その素晴らしい景観へ観光客を呼び寄せるべく努力を続けているところです。